ストーリー|ドキュメンタリー映画『ドコニモイケナイ』

10年前の渋谷。

「 自分の居場所が確実にあるはずだ 」 と信じてやまない10代や20代前半の若者たちが、何かしらの雄叫びをあげていた。そして、9.11 直後もそれは何もかわらなかった。喧噪とノイズ。ひしめく人、人。そんな中、ひときわ違光を放つ一人のストリートミュージシャンがいた。東京で歌手になることを目指し、故郷、佐賀県からヒッチハイクで出てきた吉村妃里だ。当時20歳、映画学校の実習のテーマを模索中の島田隆一とスタッフたちは、彼女の話を聴くうち、彼女の魅力に虜になる。

それから約半年間、夢中に彼女を追いかけて撮影が続けられた。しかし吉村妃里が突然、統合失調症を発症し緊急入院。そして、強制帰郷という結果に見舞われ、映画の制作が中断してしまう。その後、監督含め制作スタッフは、映画学校を卒業し、記録されたテープは放置されたまま、それぞれの人生を歩み始めた――。

それから9年。

中断したままの過去。
完成されるはずだった一本の映画。
繰り返される未練と諦観。

映画監督になると意気揚々としていた10年前の自分に決着をつけるため、島田隆一は再び吉村妃里に会うことを決意し、彼女の故郷である佐賀へと向かった――。

(photo)

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